「は」から始まる業界用語
パートタイム労働法改正
ぱーとたいむろうどうほうかいせい
2008年4月から施行された「パートタイム労働法(正式名称は短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)」では、
これまで正社員に比べて賃金や待遇面で差別されていたパート社員の待遇改善が盛り込まれている。
ちなみにパートタイム労働法の示す短時間労働者とは、1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される
通常の労働者(正社員)の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者としている。
「パートタイマー」「アルバイト」「嘱託」「契約社員」「臨時社員」「準社員」等、各社独自の雇用形態であっても、
これに該当する者は、パートタイム労働法が定めるところの短時間労働者になる。
今回の改正では、
- 労働条件の文書交付・説明義務の発生…改正前は各雇用者の努力義務だったが、昇給や手当、賞与等に関しても文書交付で提示することを義務化
- 通常労働者と同じ状況下で働く短時間労働者に対する差別の禁止…期間の定めのない労働契約を結んでいるパート社員の中で、仕事内容が正社員と同じような場合、そのパート社員に対して、賃金や福利厚生面で、正社員と差別して扱うことの禁止、また就業規則の整備
- 教育訓練の実施の促進…正社員と同じ仕事をする短時間労働者に対して、教育訓練も同じように実施すること
- 正社員への転換の推進…短時間労働者に対して、社内公募で通常の労働者(正社員)に応募する機会を与えること
等が求められている。近年、非正社員としての就業者の増加によって、
それまでの短時間労働者(パート・アルバイト)として働く目的(生活費や学費の一部を補填する等)が変化し、
家計を支える主となる働き手の割合が増大してきているからだ。
この労働法の改正に伴い、各業界で色々な影響がでると予想され、
特に非正社員割合の高い飲食店や外食企業では周知徹底が求められる。
特に(1)の昇給や賞与等に関する交付に違反すると、法令違反として10万円の過料が課せられる。
また社会全体の流れ(少子高齢化や人材不足)で人材の確保が困難になりつつある状況下では、短時間労働者といえど、
日常の業務では大きな役割を担っている場合も多いので、従業員の待遇改善等は肝要かと思われる。
はーぶうなぎ
ハーブを混ぜた餌を与えることによってうなぎ特有の生臭さを消し、通常の養殖うなぎよりも脂肪分を多く含んだうなぎのこと。
身は軟らかく旨みがあり、宮崎県のうなぎ問屋である大森淡水が開発した。
餌は乾燥したグアバの葉を配合しており、川魚特有の臭いは抑え込まれている。
また市販されている養殖品に比べ脂肪がおよそ6~8%多いので、昨今ニーズが増え、
値段は通常のうなぎに比べて1割程度高くなっているものもある。
ばーれいわいん
もともと寒冷な気候のためにブドウの栽培ができないイギリスがワインに対抗して作ったアルコール飲料。
バーレイワインはビールと同じ原料だが、通常の数倍もの麦芽とホップを使用するのでアルコール度数が高く、
ワインのように熟成させるのが特徴。
ワインともビールとも違う濃厚で豊潤な風味のこのバーレイワインは、冷やしすぎないようにするのが美味しく飲むコツだ。
ばいおでぃーぜる・あどべんちゃー
天ぷら油などの廃食油からつくるバイオディーゼル燃料を使った車で世界一周を目指す。
「バイオディーゼル・アドベンチャー」が2007年12月4日、東京都千代田区から出発した。
日本国内で東京から愛知まで走り、カナダへ出発。アフリカ、ヨーロッパ、アジアを周りながら8ヶ月ほどで世界一周する。
プロジェクトの代表はフォトジャーナリストの山田周生さん。
油は現地調達で各家庭や、飲食店から集められる。1リットルで10キロの走行が可能だ。
「ガソリンスタンドに寄らずに世界を一周できたら面白い」そんなひらめきから始まったという企画。
食べ物がなくて困っている人がいるのに穀物を代替燃料にするのは?という山田さんのメッセージも込められている。
近い将来、車に使用済みの天ぷら油を注いでドライブが出来るようになるかもしれない。
はいなんちーふぁん
漢字で海南鶏飯と書く、シンガポール風チキンライスのこと。
日本のチキンライスのイメージは、鶏肉が入ったケチャップライスを思い浮かべるが、
ハイナンチーファンは鶏のスープで炊いたご飯(パラッとした長粒米)の上に、柔らかく蒸した鶏肉をのせ、
チリソース・醤油・生姜ダレにつけて食べる屋台料理。
鶏のエキスをたっぷり含んだご飯と鶏肉との相性が絶妙で、一度食べたら癖になる美味しさである。
シンガポールでは代表的な料理で週に3回以上食べる人が9割もいるといわれるほど人気料理。
1940年代に中国・海南島の出身の人々がシンガポールに伝えたとされている。
日本人が好むシンプルさと鶏肉というヘルシーさが受け、都内を中心にシンガポール料理店が急増している。
今後、日本の炊き込みご飯風に蒸した鶏肉を合わせたハイナンチーファンは、日本人の口に合う料理として人気が集まるだろう。
はいぼーる
ウイスキーのソーダ割りのことをいうと思われがちであるが、元々はスピリッツやジンなどの酒をベースに、
ソーダ水だけでなく、ジンジャーエールやジュース類などで割ったものをいう。レシピは次の通り。
- グラスに氷を一杯に入れて冷やす
- 冷蔵庫で冷やしたウイスキーを適量注ぎ、冷えたソーダなどを加える(ウイスキー1:ソーダ3くらい)
- 炭酸ガスが逃げないよう、マドラーでタテに1回混ぜる(ココがポイント)
作り方は簡単なので、お店だけではなく家でも楽しめそう!
はさっぷ
正式には「hazard analysis critical control point」の略で、「危害分析・重要管理点」を指す。
もともとはNASA(米航空宇宙局)が宇宙食の安全確保のために考案した方式で、
現在では北米やEU加盟諸国のほとんどで、食品の製造施設に対し、HACCPシステム導入を義務づけている。
日本でも外食分野や食品工業分野で広く応用されている。
HACCPが導入されるまでは、製造された食品の安全性の確認は、完成品からの抽出検査で行われることが多かった。
しかしHACCPでは、食品原料の入荷から製造・出荷までのすべての工程で、あらかじめ危険を予測し、
それを防止するために重要管理点(CCP)を設け、継続的に監視・記録する。
何らかの異常が認められた場合、すぐに対策を講じ、出荷を未然に防ぐことを目的としている。
もちろんメーカーには、原材料の管理だけでなく、
設備の保守管理や衛生管理・流通後の製品回収時におけるプログラムも文書化して、
その通りに実行することが求められる。
はしいく
子供に箸の文化・正しい持ち方を知ってもらい、食事のマナーを身に付けさせ、教育に役立てようという動きの一つ。
箸を使うことは単一の機能しか持たないナイフやフォークを使うのに比べて複雑なので、
脳や心の発達にも良い影響を与えるとされている。
福井県にある箸メーカーの兵左衛門は、全国の幼稚園や小学校で「お箸知育教育」を開いたりもしている。
日本の食卓では、洋食文化の浸透、個食や食の教育量の低下等の様々な原因で、箸を使って食事をする機会が減少している。
このため上手に箸を使える人の割合は、若年層になるほど減ってきている。
マナーに関しても、箸を使う上での禁忌
- 迷い箸…箸を持ったままお皿の上をウロウロすること
- 刺し箸…料理に箸を刺すこと
- 探り箸…お皿に盛られた食べ物を箸でかきまわし、中身を探ること
- かみ箸…箸の先を歯で噛むこと
を知らない若者まで増えている。
ちなみに、日本で箸は火を使って料理を始めた弥生時代に登場し、7世紀以降に一般庶民の間に広まっていったと言われている。
はっぽうにほんしゅ
昨今注目されているお酒の一種で、微量の炭酸ガスを含み芳醇な味わいのある日本酒のこと。
日本酒なのに口当たりはピリッとし軽やかで、爽やかな味わいがある。
製造方法は2種類あり、
- 炭酸ガス注入方式…純米酒の原酒に炭酸ガスを入れ10日ほど過ぎてから醪をしぼり、再び酵母をいれ発酵させる
- 瓶内二次発酵方式…発酵中の酵母を瓶詰めし、瓶内でさらに発酵させ炭酸ガスを閉じ込める
アルコール度数は5%~15%を超えるものまである。
シャンパンのような味わいを楽しめるので、発泡日本酒を置いている居酒屋等では、
注ぐグラスにもオシャレなものを使っている。
はもん
スペインで作られる生ハム。
塩漬けにした豚肉を長期間気温の低い乾いた場所に吊るして乾燥させる。
主に改良種の白豚の後脚から作られ、鮮やかなピンク色でやわらかい食感と塩味が特徴。
また黒豚イベリア種で作られる生ハムは「ハモン・イベリコ」。
その中でもドングリだけを食べて育った高級種は「ベジョータ」という。
はやべん
高速道路のサービスエリアでのみ販売されている限定弁当。高速道路の「速」と弁当の「弁」を組み合わせた造語。
東名高速道路・上郷SA(上下)、名神高速道路・養老SA(上下)、北陸自動車道・南条SA(上下)などで取り扱っている。
「中日本のごちそう~いい旅に、いい弁当を~」をコンセプトに、食で車の旅を演出する、
高速道路のサービスエリアでしか買うことのできない弁当として、NEXCO中日本とJTB中部が共同開発を進めてきた。
速弁はシニア世代の女性を意識し、目と舌の両方で楽しめるように、たくさんの種類のおかずを少しずつ入れているのが特徴。
中部地域の老舗料亭の協力を得て、地域の蟹や牛肉等、季節感を生かした弁当である。
いずれの弁当にもお品書きがついており、細かい所まで行き届いていることが女性の注目を集めている。
現在人気なのは、「越前宝膳(えちぜんほうぜん)」(3000円)で、
焼きかに、かにめし、かにのかき揚げ、かにのフライ…と贅沢な内容になっている。
旅行や、観光地に行って景色を見ながらゆっくり食べる速弁として、今後ますます人気が出そうだ。
駅や鉄道で売られている「駅弁」や、空港・航空機内で売られている「空弁」に続き、
高速道路SAやPAで売られている「速弁」のこれからの展開に大いに期待が持てる。
ばれんしありょうり
バレンシア料理の主要な食材は米であり、米料理だけでも数百種類あるともいわれている。
パエジャの本場として知られ、オレンジの名産地としても有名。
地中海地方ならではの穏やかな気候で育った野菜や魚介類など豊富な食材を有し、食文化も発達している。
「ひ」から始まる業界用語
BSE(Bovine Spongiform Encephalopathy)
びーえすいー
伝達性海綿状脳症という伝達因子に起因する病気の一つで、牛の脳組織にスポンジ状の変化を起こし、
起立不能等の症状を示す遅発性かつ悪性の中枢神経系の疾病。潜伏期間は3~7年程度とされ、症状が出ると死に至る。
BSEの原因は、正確には解明されていないが、プリオンという細胞タンパクが異常化したものと考えられている。
病原体がたまりやすい脳等の特定危険部位を食べると人間への感染の可能性もある。
しかし「国際獣疫事務局」によれば、筋肉は特定部位ではないとし、牛肉の安全性には問題がないとの見解。
国内では、BSE検査を実施するとともに、屠畜・解体時に全ての牛の特定部位の除去・焼却しており、
食肉等が汚染されることがないよう衛生的な処理を義務づけている。
また、乳に関しては「WHO専門家会議報告」で動物や人の海綿状脳症でもこれらの病気を伝達しないと報告された。
よってBSEの発生率が高い国であっても、乳及び乳製品は安全との見方が多数を占める。
さらに食用牛脂は、特定部位及び脊柱以外の部位を原料としており、
食品衛生法に基づく食用油脂製造業の許可を得た施設で溶解・精製されており、乳と同様に安全とされている。
びおわいん
無農薬有機農法で育てられたブドウから作られたワインを指し、
近年の健康志向に伴い人気を集めるようになった「自然派ワイン」を指す。
このBioワインはEUが定める厳しい審査を通過したものだけが認められ、
栽培の仕方により「ビオロジックワイン」と「ビオディナミワイン」に分類される。
Bioワインの特徴は、SO2(亜流産塩=酸化防止剤)を使用しないので、
繁殖した微生物や殺菌が独特の複雑な香りを放ち、過剰な色素抽出がないため色が薄いことが多い。
また、濾過しないことが多いため濁りが生じる点なども特徴として挙げられる。
また、開栓時の異臭や保存の難しさなど、問題点もまだまだ残されているのが現状だ。
凝縮された独特の味わいは、好みが分かれることが多い。
飲食店でも健康志向を意識したヘルシーなメニューとあわせるなどしてBioワインを扱う店が増えてきている。
びすとろのみー
「ビストロ」と「ガストロノミー」をあわせた造語。
気軽なレストランという意味の「ビストロ」と、美食という意味の「ガストロノミー」を合わせ、
一流の食事をリーズナブルな価格で提供するレストランのこと。
フランス・パリでは、数年前からビストロノミースタイルのレストランが流行している。
「ふ」から始まる業界用語
ファーマーズマーケット
ふぁーまーずまーけっと
農家が自分の農場で採れた野菜や果物を定期的に販売する青空市場で、日本にある朝市のようなもの。
ただしここに持ち込まれるものは、畑から採れたままの農作物がメインであり、加工品や製品は扱われない場合が多い。
近年、食品の流通経路は複雑化・細分化され、実に様々なものを手に入れられるようにはなったが、
生産者から消費者への一方通行化は進み、
消費者が商品の詳しい情報を得ることは容易ではなくなった。
しかし実際に売り手と買い手が相対取引するファーマーズマーケットは、新鮮な野菜等を手に入れられるだけではなく、
生産者と買い手がお互いの顔を付き合わせ、農作物の特徴や育成方法、料理方法、
買い手の要望等を聞いたりすることもできる人間的な雰囲気に満ちた市場になっている。
日本でも最近になり、生産者と消費者の接点が増加傾向にあり、今後もこのマーケットが果たす役割は大きいだろう。
ふぁいとけみかる
「ファイト(phyto)」とはギリシャ語で「植物」のことで、主に野菜や果物に含まれる栄養素以外の成分(非栄養素)を指す。
糖質・脂質・ミネラル・たんぱく質・ビタミンの5大栄養素や、第6の栄養素「食物繊維」に加え、
最近では第7の栄養素として、このファイトケミカルが注目を集めている。
赤ワインに含まれるポリフェノールや大豆に含まれるイソフラボン、緑茶に含まれるカテキンが有名。
これらのファイトケミカルには抗酸化作用があり、人間の身体の活性酸素を無毒化するなど、
身体の免疫機能を調整することで、多くの病気を予防すると言われている。
ふーどこすとこんとろーる
適正な利益を得るために、食材のコストを見直し、是正すること。
料理の品質基準を守りつつ、変動費として大部分を占める食材費を適正な金額に抑えることが
店長・マネジャーの重要な役割といえる。
また、ムダな食材の使用を抑えるのも、フードコストコントロールの一部と言える。
ふーどせらぴー
食べ物を通して心とカラダの癒しを得ること。
生産者がわかる安心な食材を食べたり、気が合う人と食事をしながら楽しい時間を過ごしたり、
誰かの為に料理を作ったり等、美味しく食べて元気にを得ること。
ふーどでざーと
直訳すると「食の砂漠」。「安価で良質な生鮮食料品を購入することが困難なエリア」と定義されている。
1970年代以降、イギリスではスーパーの郊外進出により、中心地のスーパーが撤退。
郊外にアクセスできない貧困層が取り残された。今日の日本も同様の問題がある。
地方都市の中心部では、自動車を運転できない高齢者が、生活に最低限必要な品物を手に入れることが困難になっている。
今後、ニュータウンの住民もこのような問題に直面する可能性があり、日本でも専門的な研究が始まった。
ふーどふぁでぃずむ
「Fad」とは、「流行」や「のめり込むこと」を意味し、
フードファディズムは「食べ物や栄養が健康に与える影響を過大に信じること」を指す。
具体的には、一般消費者がテレビや雑誌からの情報をもとに、
特定の食材に特別な効果があると信じ込み、一過性のブームが発生すること。
特に「ダイエットに効果がある」「癌の予防に効果的」などの情報に振り回されて、
摂取する栄養のバランスを崩したり、健康上の不利益をもたらすケースが多い。
アメリカでは、食品成分の薬効が強調され、過剰なサプリメントの摂取が1950年代から問題視されてきた。
日本での昨今の健康食ブームもその追い風となっている。
消費者には、それらの情報に惑わされずに食の情報を見極める必要がある。
ふぉんでゅー
スイスの代表的な料理のことで、フランス語で「溶かす」という意味。
チーズを白ワインで溶かして、それにパンを浸けて食べる大変単純で素朴な料理。
日本では、チーズそのものに嫌悪感を抱く人も多いのでフォンデューといえばオイルフォンデュが一般的。
使用される材料は牛肉、野菜ということになっているが、微妙な味加減はチーズフォンデューには追いつけない。
日本でフォンデューが成長しない理由の一つは、恵まれた材料が少ないということがある。
ふつうかしつけ
国民金融公庫の貸付に含まれる一般的な貸付のこと。限度額は4,800万円。
設備資金や運転資金、また開業資金など、使途は限られていない。
ただし、設備資金として使用したなら10年以内、運転資金なら5年以内が返済期限となる。
ぷっちーな
サボテンのような多肉多汁組織を持つ南アフリカ原産の野菜。
地中のミネラルを吸い上げる力があり、葉や茎にキラキラとした結晶が付いていてミネラル分を多く含む。
最大のウリはほんのり塩味がするところ。
食感はシャキシャキしており、茹でても炒めても揚げても、もちろん生でいただいても美味しい。
栄養たっぷりで害虫にも強いため、プロのシェフや料理人の注目を集めている。
ふりきゃく
最初からその店に行くことを目的とせず、店の前を通りすがりに入る客のこと。
振り客からリピーターにするためにも、店のディスプレイやファザードなどを工夫し、
振り客を増やす努力をすることが必要である。
ぶりに
ロシア発祥のそば粉を使ったパンケーキのような生地のことで、クレープの原型といわれているもの。
また、ロシアのブリヌイからフランスに伝わり、現在ではフランス北西部のブルターニュ地方の伝統料理としても知られている。
英仏海峡に位置するブルターニュ地方は一年を通して晴天率が悪く、雨と霧に覆われ、土壌はやせている。
ここで栽培可能だったのが「そばの実」だったようだ。ロシアのパンケーキにそば粉。
ちょっと意外かも知れないが、日本のように麺にして食べるのは珍しく、外国ではむしろお粥やクレープに使うことが多い。
「ブリニ」の食べ方として、そば粉と牛乳とバターを合わせたものを薄焼きにした生地の上に、
卵やキャビアやサーモンを添え、ソースをかけていただく。
歯ざわりはサクサク。小ぶりなのでほどよくおなかを満たしてくれる料理である。
実は日本でこのブリニがいま、注目を集めている。
本場ロシアにもない、オリジナルの食べ方で、今までは付け合わせとしての「ブリニ」から、
メインディッシュとして楽しめる「ブリニ」に成りつつある。
専門店がオープンしたりと、今後メニューも多彩に増えていくだろう。
ぶるごーにゅ
ボルドーと並ぶ、世界的なワインの名醸地。ボルドーはフランス南西部だが、ブルゴーニュはフランス東部。
赤ワインはピノ・ロワール、ピノ・リエボー、ピノ・グリ、ガメ、セザール、トゥルソ、
白ワインはアリゴテ、シャルドネ、ピノ・ブラン、ムロン・ド・ブルゴーニュと決まった品種を使用しなければ、
ワインの呼称に「ブルゴーニュ」をつけることはできない。ブルゴーニュは豊潤な香りで華やかな味わいが特徴である。
ぷれっぷ
注文を見越して事前に調理の一部を行う調理作業のこと。
用語例)「手があいてるときに、プレップやっといて」
※「手があいている時間があったら、下調理作業をやっておいて」という意味。
ぷろしゅーと
イタリア、パルマ産の高級生ハムの名称。 比較的脂肪の量が少なく、オレイン酸が多く含まれている。
豚の骨付きもも肉を使い、 塩漬け後長期間の乾燥・熟成で仕上げる。
乾燥しすぎないように、表面にラードのパテを塗っているのも特徴。
ぷろせっこ
イタリアのヴェネト州産のブドウ、もしくは主にそのブドウを使用した白発泡ワイン。
スプマンテ(スパークリングワイン)や、フリザンテ(セミ・スパークリングワイン)に使用され、
あまり長期熟成に向くワインは造られない。
果実味が溢れ、フレッシュな味わいが特徴。
ふろよ
フローズンヨーグルトの略。
アイスクリームのように食べられるフロヨは、アメリカでブームを巻き起こし、日本でも専門店などが出てきた。
さっぱりと食べられ、低カロリーでヘルシーなフロヨは若い女性を中心に幅広い層から人気だ。
またフロヨはフレーバーが選べて、トッピングの種類が豊富なのも魅力の一つ。
自分だけのお気に入りのフロヨを見つけてみてはいかが?
「へ」から始まる業界用語
ページング
ぺーじんぐ
お客様の「お呼び出し」のこと。
ホテルへ電話があり、ロビーやロビー・ラウンジでお待ち合わせのお客様を呼び出す。
ぺてぃあん
フランスの微発泡ワインのことで、1次発酵の途中で瓶詰めし、
アルコール発酵で生じる炭酸ガスをそのまま自然な形で発生させたもの。
シャンパンは、再度酵母と砂糖を入れて泡を増やしているが、「ペティアン」は1次発酵のみなのでシャンパンより泡が少なく、
ブドウしか使っていないため、甘みが自然というのが特徴。
べんちゃーきゃぴたる
「将来性はあるが、創業間もなく株式公開に至っていないベンチャー企業」に投資する企業を指す。
資金を融資するというスタイルではなく、株式の取得というかたちで投資を行い、
そのキャピタルゲイン(株式売却益)を得て収益をあげる。
「ほ」から始まる業界用語
防火管理責任者
ぼうかかんりせきにんしゃ
建物全体の収容人数が30人を超える飲食店を開業する際に、設置しなければならない防火担当者。
火災の発生を未然に防ぎ、万一火災が発生した場合にはその被害を最小限に抑えられるよう安全対策を講じる。
各地域の消防署に「防火管理者選任届出書」を提出し手続きを行う。
ホームミール・リプレイスメント(home meal replacement)
ほーむみーる・りぷれいすめんと
家庭内料理の代用品のことで、すぐに食べられる調理済料理を指す。
食品スーパーやデパ地下等で販売されているお総菜等がこれに当てはまり、
最近では冷蔵食品や包装済み食品も含まれるようになった。
2006年をピークに日本の人口が減っていくにも関わらず、女性の社会進出が進み、女性の就業率が高くなっている現在では、
料理をしない、料理の時間を短縮したいという傾向が高まっている。
これに加えコンビニエンスストアの普及で、外食産業は真っ向から競合していくことになる。
ぽしぇ
フランス語でゆでるの意。
フレンチでは一度湯やダシ汁を沸騰させた後に、80℃くらいの温度でゆっくり加熱する。
素材を加熱したり、ソースなどを煮詰めて作る場合など調理の仕上げまで行うこともある。
ぽす
point of salesの略。販売時点情報管理。
オーダー時または会計精算時に、販売したメニューの単品ごとの品目名、数量、客数、
客層などをOESのハンディーやレジなどで打ち込み、売り上げ管理ができる。
単品ごとの売り上げ数値が正確にわかるので、どの品目が売れているかを分析でき、
また時間帯、曜日、客層などから売り上げや売れている品目もわかる。
POSシステムにもさまざまな種類があり、簡単な帳票が打ち出せるものから、
店のコンピュータと連動しているもの、受注発注機能がついたものまである。
ぼらんたりーちぇーん
任意連鎖店、自発的連鎖店ともいう。
独立した多数の小売業者が組織化することによって、商標使用や仕入れなどを共同化できる形態をつくる。
ボランタリーチェーンのメリットは仕入単価の引き下げできる点などがある。
フランチャイズとは違い、加盟店や卸会社と加盟店で結成が成立したり、その店の独立性が保たれる。
ぼるどー
フランス南西部に位置する、世界を代表するワインの名醸地。
ボルドーの赤ワインがカベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなどといった品種のブドウを混合して製造されるのに対して、
ブルゴーニュは一品種のブドウのみで製造する、という原則がある。
ボルドーワインは「シャトー」と呼称される場合が多いが、これはワインの醸造所のこと。
見た目に美しく、深い味わいからワインの女王と呼ばれる。
ほわいとからー・えぐぜんぷしょん
米国の公正労働基準法の中にある「一定の条件を満たす正社員には労働時間規制を外す」という規定のこと。
日本の労働基準法では法定労働時間(1週40時間)を超えた場合、雇用者は労働者に割増賃金を支払うことを義務づけている。
しかしこのホワイトカラー・エグゼンプション制度では、法定労働時間を超えても残業代を支払う必要がなくなる。
日本経団連を中心とした経済界は、これを元にした日本版ホワイトカラー・エグゼンプションの導入を要望し、
厚生労働省の労働政策審議会が検討していた。
雇用者側は「ホワイトカラー労働者の仕事成果は、単純に労働時間だけでは計れない、どれだけの成果をという尺度で評価すべき」
という考えで、グローバル化が進み、国際社会で競争を余儀なくされている企業は賃金コスト上昇による競争力低下を恐れている。
一方労働者側は「既に変形労働時間制やフレックスタイム制、専門業務・企画業務には裁量労働制が存在するので導入の必要はなく、また長時間労働を助長する可能性がある」という意見を持っている。
そして2005年末、労働政策審議会はホワイトカラー・エグゼンプションは「導入を適当」とする報告書をまとめた。
しかし、安倍首相(当時)は「今の段階では難しい。国民の理解を得られていない」との見解を表明し、
2007年の通常国会への労働基準法改正案提出を断念した。
今後の焦点は、再度提案される可能性の高いこの案の規制適用範囲がどこまで広がるか。
また世論では「労働者が失う残業代の減少により景気が後退するのではないか、
労働時間の増加により少子化が加速するのではないか」といった懸念事項も多く挙げられており、検討項目は山積状態にある。
ちなみに米国ではファストフードの副店長クラスまで適用されている。